ひがしっぽ動物病院

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コラム

体格・体重

ある日の診察にて。

僕(前回よりちょっと体重もへっているなぁ。。。※BCS2.0に近いし。)
  「この子、すこし痩せ気味ですね。」

飼い主さん

  • 「でも、食欲はすごくて、ガツガツ食べていますよ。」
  • 「1日〇gちゃんと与えています。」
  • 「チワワなので〇kgで標準ですよね。」
  • 「年ですかね。」

僕 「そうですね。実は、、、」

「食欲があってよく食べている」にもかかわらず痩せているなら原因は2つです。

a.腫瘍や糖尿病などの疾患

b.フードが足りない(あるいは運動量に対してフードがたりない)

a.の場合はほかの症状が出ていることもありますし、触診や問診等で疑いが強ければ検査をします。

意外に多いのがb.なんです。パッケージに書いてある給餌量はあくまで目安です。よく運動する子には足りないことになります。加えて、フードの種類を変更したのに同じ量を与えているとやせたり太ったりが起こることがあります。
フード1粒の大きさや1粒当たりのカロリーはそれぞれちがうので、同じように「カップ1杯」とかで与えていると、摂取カロリーが変わってしまいます。成犬用からシニア用に変えたときにもよくあります。

このパターンは、子犬で、ペットショップなどから購入した時に言われた量をしっかり守っている真面目な飼い主さんに多いかもしれません。
ワンちゃんの成長は人間より早いです。ざっくりと1年で成人になると考えます。ワンちゃんの0歳~1歳は人間が赤ちゃんから高校卒業くらいまでの時期にあたります。如何に体の変化が大きいかわかってもらえると思います。成長に合わせて与える量も増やしていきましょう。体は間違いなく食べたものでつくられていきます。

背景には肥満、メタボへの意識の高まりがあるのかもしれませんが、成長期にはどっちかというと小さいことを気にしませんか?人間の母子手帳には成長曲線があって、市の検診でこれより下で悩んだ経験をお持ちの方もいるかと思います。もちろん肥満はよくないです。
ただ、成長期の栄養不良はもっと良くないです。年頃の女の子たちが間違ったダイエットをする危険性は世界的に言われていますよね?あと、御自身の成長期の食欲、思いだしてみてください。部活をやっている中学生、高校生のころ信じられないくらい食べませんでしたか(笑)しっかり食べて、よく遊び、よく寝て、少しコロコロしていて、、いかにも「子犬!」って子、最近あんまり見ていない気がします。

トイプードル、チワワ、ダックス、、、飼育頭数の上位には小型犬種が並びます。標準体重を言われたり、聞かれたりすることがあるんですが、僕はほとんど知識がありません。ショードックなんかは犬種で規定があるみたいですが、ある程度幅があるようです。
突然ですが「20歳以上の日本人女性の平均は、身長154.2cm、体重53.0kg」だそうです。ここにあわせるために食事を変更することはあるでしょうか?身長170cmの人の平均体重はもっと重いはずですよね? チワワだから、ダックスだから、というのではなく、その子その子で、いまの体重についてお話をしています。
「トイプードルだから〇kgで標準ですよね?」に対する答えは「〇〇ちゃんは〇kgぐらいがいいですね!」になります。もしも「〇kgのチワワ」がほしければ、ペットショップ等で子犬を購入する以外の方法で、御希望のサイズの成犬を譲り受けたり購入したりするのがいいかもしれません。

年を取るとやせます。これまで通りに元気いっぱいでも痩せてきたりします。後ろ足が弱って(筋肉量が減って)、歩くのがよぼよぼしたり、立ち上がりにくくなったりということはよく経験します。そういう子たちを対象にしたアミノ酸サプリメントみたいなものがわざわざあったりします。筋肉量を維持しましょうっていう狙いです。体重を減らしたくないわけです。また、ネコちゃんは腎臓病や歯周病で食欲が落ちることも珍しくありません。どうやって食べてもらうか。何だったらたべるのか。頭を悩ませることはしょっちゅうです。
だから、ぜひ、お家のワンちゃんネコちゃんたちがしっかり食べているのであれば、与える量を増やしたり、カロリー密度の高いフードに変えたりして、高齢でも痩せさせないで、しっかりした体格で毛艶もいい、健康じいちゃん、ばあちゃんでいさせてあげてください。15、16歳でも元気でがっしりしたワンちゃんネコちゃんをみるとうれしくなります。
蛇足ですが、散歩を嫌がっても、寝る時間が増えても、ふらついていても、血尿をしていても、、、なんでも年のせいにされちゃうことあります。加齢性の変化はもちろんありますが、高齢で多い病気もあります。人間だと高齢の人のほうが病院にいくと思うんですが、なぜかワンちゃんネコちゃんは「歳だから」でスルーされることも多いようです。何か気になることがあればぜひ一度お気軽に受診してください。穏やかなシニアライフのためにできることをお話いたします。

巷には膨大な種類のフードがあります。当院はフード相談も大歓迎です。いま与えているフードの名前を教えてください。面倒であればパッケージの写真を撮って見せてもらうのでも構いません。ぜひ、健康なワンちゃんネコちゃんをつくるお手伝いをさせてください!

※BCS:ボディコンディションスコア 見た目、触診による体格の評価スコア

日本ヒルズ・コルゲート株式会社の許可を得て転載