動物看護師-2017-
今回は「動物看護師」についてです。AHT(アニマルヘルステクニシャン)とかVT(ベテリナリーテクニシャン)とかVN(ベテリナリーナース)とも呼ばれます。
動物病院での治療は動物―飼い主―スタッフの協力で成り立つとよく言われますが、動物看護師は、動物―飼い主―獣医のどの立場も理解する(時にはしなければならない)重要な役割で、動物病院に無くてはならない存在です。
動物看護師になるには一般的には専門学校に入学し、卒業試験に合格すると、その学校が認定する動物看護師の資格を得ることができます。また、全く別の業種や学校から動物病院に就職し、実務を重ねていくという場合もあります。現在、統一認定資格への動きもあったりします。
今回は当院の動物看護師である若月さんに動物看護師について書いてもらいました。
それでは若月さん、お願いします!
皆さんは動物看護師というお仕事があるのを知っていますか?
動物病院に行ったことのある方でしたら動物看護師が働いているところを見た事あるかもしれませんね。
今回は私、看護師の若月が“どうやって動物看護師になるのか”と“動物看護師のお仕事”についてちょこっと紹介したいと思います。
どうやって動物看護師になるのか
まずは動物看護師になるにはどうしたら良いのか私の経験を交えながらお話しますね。
私は高校卒業後、専門学校の動物看護科に進学しました。専門学校では動物の体の事、手術や薬の事、接客に至るまで幅広くいろいろなことを勉強します。私は理解するのが遅いので座学の勉強は内容が多かったり難しかったりで泣きそうになることもありました(>_<)でも、実際に犬や猫を使った実習は動物たちがいてくれたおかげで、実践的で、楽しいことも多かったです。
卒業年次になると一般社団法人動物看護師統一認定機構(以下、「認定機構」に略)の試験に向けて、受験勉強が本格化し、全体的な復習や苦手な部分を中心に勉強して3月に行われる認定機構の試験を受けます。その試験に合格すると認定動物看護師として認められます。
(ちなみに私が進学した動物看護科は3年制でしたが他の専門学校では2年制の所が多いようです。また、今は動物看護科のある大学もあるそうなので興味のある方は調べてみるのも面白いと思いますよ。)
動物病院への就職資格は特に統一されているわけではありません。認定機構の試験がはじまったのもこの数年です。ですので、現在は、「動物看護科出身ではない方」や「各学校での看護資格を取った方」、そして「認定動物看護師」というように様々な経歴の動物看護師がいます。将来的には、認定機構の試験に合格しないと動物看護師として働けなくなる可能性もあります。特に動物看護師をお仕事として考えている方は注意しておいたほうがいいかもしれません。
試験や学校のお話をしていると私自身の学生時代を思い出して(まだ半年位しか経っていないはずなのに)懐かしいなと感じます。クラスの子たちと学校行事で盛り上がったり実習中に先生に怒られたりと良い思い出も嫌な思い出もたくさんありますが、あっという間の3年間でしたね…しみじみ
動物看護師のお仕事
次にどんなお仕事をしているのかをちょっとだけ紹介します。
- 受付、お会計
飼い主様の来院理由を聞いたりお会計時にお薬をお渡ししたりします。 - 診察時の保定や補助
保定とは処置をする際、動物や人の安全の為に動物を押さえることです。 - 術助手や麻酔補助
院長の指示に従って器具を出したり、麻酔器を動かしたりします。 - 調剤補助
獣医師が処方した薬を指示通りに調剤します。 - 掃除
院内を清潔にして、来院していただいた飼い主さん、動物たちへの院内感染を防ぐという面からも大切な仕事です。
動物が好きという気持ちだけではできない仕事で、実際働き出してみて、動物看護師は飼い主様とお話したり、説明したりする事がとても多いと感じています。
動物看護師として働いていく中で、今まで出来なかった小さな事が出来るようになったり元気になっていく動物を見たりと嬉しい出来事もあります。もちろん、失敗することもあり、今の自分には出来ない事もあり、日々、実践と勉強の繰り返しです。動物看護師として動物たちや飼い主様のために、これからも頑張っていきたいと思っています。
いかがでしたか。動物看護師について知っていただけたでしょうか?
彼女は新卒で当院に来てくれたので、まだ6か月ですが、非常によくがんばっています。
特に、飼い主さんとにこやかに話す事が出来るので、重症や重病の時の説明なんかのあとにも、やんわりと飼い主さんと動物を包んでくれる温かさがあり、助かります。
これからのますますの成長に期待していますよ~!